株式会社ヌーラボ

プロジェクト管理ツールで「プロジェクトマネジメントの民主化」を目指す

株式会社ヌーラボの皆様
ストラテジットの持つプロジェクト管理を超えたワークフローの知識で「戦略とITを統合した経営改善」を実現

コラボレーションSaaSのリーディングカンパニー「株式会社ヌーラボ(以下、ヌーラボ)」は、プロジェクト管理ツール「Backlog(バックログ)」をはじめ、オンライン作図
ツール「Cacoo(カクー)」、ビジネスチャットツール「Typetalk(タイプトーク)」といったコラボレーションワークを支えるサービスを開発してきました。以前は、SaaSサービスであるがゆえに、1社1社の細かい課題解決まで手が届かない部分もありましたが、今ではストラテジットが開発した原価計算アプリのようなAPIを使った開発も可能となって
います。今回は、「Backlog」の開発背景や目指すもの、ストラテジットを選んだ理由などをお伺いします。

はじめにヌーラボについて教えてください。

株式会社ヌーラボ マーケティング課
カスタマーサクセス 井上美穂 様

井上様 ヌーラボは2020年で設立16年を迎えた、コラボレーションSaaSのリーディングカンパニーです。SaaSよりも「ASP」が主流の時代だった2006年にリリースした、プロジェクト管理ツール「Backlog(バックログ)」からはじまり、その後オンライン作図ツール「Cacoo(カクー)」、ビジネスチャットツール「Typetalk(タイプトーク)」を開発しました。最近ではこれらヌーラボサービスのセキュリティとガバナンスを強化する、エンタープライズ向けオプションサービス「Nulab Pass(ヌーラボパス)」をリリースしています。
ヌーラボの最初の自社サービスである「Backlog」は「チームではたらく、すべての人に」をコンセプトに、すべての業種、さまざまなチーム体制の情報共有をサポートするオールインワン型のプロジェクト管理ツールです。シンプルなUIで直感的に扱うことができるため、ITに詳しくない人でも少ない学習コストで、すぐに使えるようになることが強みとなっています。

最初のツールである「Backlog」は、どのような背景から生まれたのでしょうか。

株式会社ヌーラボ 代表取締役 橋本正徳 様

橋本様 ヌーラボは福岡に本社があります。ヌーラボはBacklogをはじめとした自社サービスを提供する前の、2006年ごろは受託開発を事業の柱としていました。受託時代は、私も開発者としてクライアントワークに従事しており、福岡だけでなく、東京にもクライアント様がいたため、出張が多くありました。2006年当時、インストール型のプロジェクト管理ツールは出ていましたが、サーバーの置き場所やホスティング業者との契約などの手間がかかるうえ、すぐに使えないことが難点でした。そこで、インストール型に比べて手軽に使えるASP型(今のSaaS型)のサービスを考えたのです。当時は、ASP型(SaaS型)で会社の重要な情報を扱うサービスは、まだほかに目立つものはありませんでした。よりよいサービスになるよう開発に取り組みつつ、早い段階で広い認知を獲得できたことは、今につながる大きな先行者メリットになったと感じています。

白川様 また、受託開発を行ってきた経験から、「プロジェクトを管理しよう」という視点ではなく、「自分たちやユーザーの抱える問題に対してどのような解決策が考えられるか」という視点で開発がスタートしていました。そんな背景から、同様の問題を抱えるユーザー、クライアントに対して寄り添うことができたため、早くからサービスが浸透していったのではないかと分析しています。

API/外部連携への課題感と、ストラテジットに期待したこととは?

株式会社ヌーラボ Backlog課
プロダクトマネージャー 白川宏昭 様

白川様 「Backlog」はITが苦手な人にとっても使いやすいと謳っていますが、API自体は公開しているだけなので、開発が必要です。エンジニアでなければカスタマイズできないのに、ITが苦手な人にも「使ってください」と言っているというミスマッチが生まれている状態でした。

井上様 そのような中、ストラテジットの立原様がヌーラボの代表取締役である橋本に、Twitterでお声をかけていただいたのがきっかけで出会うことができました。ちょうど、ヌーラボが提供しているBacklog APIを活用してくれる人が現れないかと思っていた頃で、ストラテジット様のウェブサイトを拝見したところ、APIを活用した連携開発に強みをもっていることがわかり、「ヌーラボが求めているものとストラテジット様の強みがうまくマッチしそうだ」と感じていました。

橋本様 Backlogユーザーの方から「業務フローの中でも原価管理や原価計算といったプロジェクト管理を超えたワークフローに役立つ機能がほしい」というお声を多数いただいていたので、機能を提供できる方法を模索していました。実際にストラテジット様とお話しをしてみたところ、原価などの業務知識もお持ちで、SaaS事業者が経営課題として持っている「戦略とITを統合して経営改善」の近い場所にいらっしゃると感じました。そうした専門的な知識の豊富さが、協業を判断する上で大きな後押しとなりました。

設立の浅い会社に対して、不安はなかったのでしょうか。

橋本様 Twitterで話しかけていただいたときにサイトを拝見したところ、きちんとした開発を行ってくれそうだという印象があり、あまり不安はありませんでした。
それに、設立が浅いからこそ私たちがストラテジットさんを応援できますし、逆にストラテジットさんもヌーラボを応援してくれています。大きな会社ではないからこそ、双方にとって、いい関係を築けていると思います。

実際にストラテジットと協業してみて、いかがでしたか?

橋本様 原価計算アプリをSaaStainerであのように掲載していただいたのは、大変うれしかったです。「Backlog」が持つ可能性の“最大公約数”を見極めてビジネスチャンスを見いだしていただきました。これはSaaS市場を拡大するという点で見ても、よかったと感じています。

また、「Backlog」をプラットフォームとしてビジネスを展開いただけているところこそ、ヌーラボが望んでいることでした。ストラテジット代表の立原さんも仰っていますが、ストラテジット様の提案とBacklogの原価計算アプリは「Backlog」のエコシステム的なものを作り上げるポテンシャルを含んでいると感じました。

なによりストラテジットさんは、ヌーラボがカバーできていなかった、開発における原価計算の仕組みやワークフローを理解しており、十分な知見をお持ちでした。だからこそ、今回の開発を実現することができたと思います。たとえ、その視点をヌーラボがが持っていても自社だけでは対応できない部分もあったので。今回、一緒に開発できたことはありがたかったです。

最後に、今後についてどのような展開を想像されているか、お聞かせ頂けますか?

白川様 Backlog APIでできることに多数お問合せをいただいていますが、ヌーラボだけでは応えられる範囲が限定されるため、もどかしい状態が続いていました。

橋本様 ヌーラボのサービス「Backlog」は1社ごとの問題解決ではなく、より大きな視野での問題解決を目指しています。かゆいところに手が届かないときこそ、Backlog APIを使って解決していただきたい。だからこそ、ヌーラボもストラテジットさんをはじめとしたAPIを使ってサービス提供をしている会社さんと協力して、ヌーラボが提供できる製品の価値を最大化して、より多くの企業の業務効率を改善して社会に貢献していきたいと願っております。

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